【大学院入試対策】過去問が解けるようになるための5ステップ【実体験】
過去問を用意して、試しに数問解いてみたら「あれ?全然解けない!」って焦りを感じたことはあるかと思います。
ただ、早い時期から「全然解けない!」っていう感覚を味わえたのはとても良いことだと個人的に思います。
さて、この解けない状態から、将来解ける状態になるまで、実際、どのような取り組み方をすればいいのかについて説明します。
先に結論を言ってしまうと、「自分だけの赤本を作る」です。
以下に、そのやり方とポイントを書いていきます。
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大学院入試版赤本作り
用意するもの
A3のノート、テープのりです。
作り方とポイントについて説明していきます。
大学院入試版赤本の作り方のSTEP
- STEP1:過去問の原本をコピーする。
- STEP2:A4サイズに切り取り、A3ノートの左側に貼り付ける。
- STEP3:右側に回答を書いていく。
- STEP4:できなかった問題をカテゴライズする。
- STEP5:できなかった問題の答えをかき集める。
STEP1:過去問の原本をすべてコピーして、過去問の原本は別途保管
まずは、過去問の原本をすべてコピーしましょう。
これから問題分にさまざまな書き込みをしていくにあたり、原本にヒントを書いてしまうと、「問題」としての意義がなくなってしまうからです。
コピーした後は原本は別途ファイルに保管します。
STEP2:コピーした過去問をすべてA4サイズに切り取り、ノートの左側に過去問のコピーを貼り付ける。
コピーした過去問をA4サイズに切り取って、ノートの左側に貼り付けます。
当然、A4サイズの問題量だとしても、解答としてはA4サイズに収まらない場合もありますので、
想定される解答量を考えながら切り貼りするのをオススメします。
記述式の解答のときは左側に1問だけ貼り付けたこともありました。
ポイントとしては、ノートはケチらないこと。
十分なスペースを確保することが非常に重要です。
STEP3:右側に解答を書いて、できるところまで解いてみる。
左側に問題を貼り付け終わったら、さっそく右側に回答を書いていきましょう。
ポイントは解答ではなく、回答です。正解にこだわらないというのが重要です。
あくまで回答アプローチを試行錯誤するという意識で取り組むのをおすすめします。
当然わからない問題はあるかと思いますし、問題の意味がわからない場合も多いかと思います。
そのときは問題分に線を引くなりして、自分が何がわかっていないのかを明確にすると良いです。
先程も申し上げましたが、この時点では、正答率にはこだわらなくて大丈夫です。
最初の正答率なんて3割くらいしかなくても全然大丈夫だと思います。
大事なのは、残り7割のどこが出来なかったのかという「弱点のあぶり出し」です。
STEP4:できなかった問題をカテゴライズする。
できなかった問題は偏っていることが稀にあります。
ある分野だけ極端に弱かったり、逆にある分野だけは極端にできたりしているものです。
その強みと弱みの比率がこれから行う勉強量の比率であると考えてもらって良いと思います。
大事なのは自分の弱点を可視化させて、それは教科書のどこに書いてあるのかという「弱点分野の紐付け」です。
問題文にチェックを入れてもいいですし、何がわからないのかを問題文に書き込んだりして、自分の弱点分野を語彙レベルまで分解させていくというプロセスが非常に重要になるフェーズです。
STEP5:できなかった問題の答えをかき集める。
大学院入試の勉強とは、このSTEP5に集約されるかと思います。
STEP5が一番難しいですし、厄介ですよね。
STEP5に関してはもう解くことを放棄します。
どちらかと言えば、答えを「見つけてくる」という作業に近いです。
似たような問題をインターネット、書籍から見つけてくる作業ゲームに変えてしまうわけですね。
類題は各大学が公表している過去問のPDFファイルとして落ちてたりしてますし、
大学教授が自分のホームページにアップロードしているレジュメを参考にしたこともあります。
本屋さんに行って、パラパラ立ち読みしたら「あ、これだ!」って見つけたことも当然ありました。
親身になって応援してくれる教授であれば、教授と一緒に解いたりすることも良いかと思います。
完全回答集を作成するのって実はかなり難しいんですよね。
完全回答集なんて作れるわけがないので、途中までは「中途半端な赤本」が出来上がります。
「27年度は8割解いたけど、最後の2割はわからない。」
「26年度は9割解いたけど、最後の1問がわからない。」
「25年度は7割解いたけど、大問2が全然わからない。」
このように不完全な状態として、A3のノートが存在していました。
ただ、このように不完全な状態って実はとても良いことなんですね。
以下にそのメリットを2つ紹介します。
不完全であることのメリット①:不完全ゆえに気になってしまう
中途半端で終わっているものは、どうしても気になってしまいます。
中途半端で終わらせてしまうと、その続きが気になってしまうことを心理学用語で「ツァイガルニク効果」と呼びます。
この不完全で中途半端であるがゆえに、常に気になってしまう。このもどかしい状態を利用します。
もどかしい状態、すなわち、自分の弱点を明確化できているという状態がとても効果的であるかと思います。
不完全であることのメリット②:自分の苦手分野が可視化できる。
自分ができていないところは回答に何も書かれていないわけですから、苦手分野が可視化できているといえます。
つまり、弱点を克服したかったら、この何も解けなかった場所を中心に対策をしていけばいいという話になります。
「自分だけの赤本」を作るという作業は大学院試勉強をする上でかなり有効でした。
ちなみにですが、自分はこの50枚綴りのA3ノートを6冊ほど消費しました。
是非、「自分だけの完全オリジナルの赤本」を作ってみてはいかがでしょうか。